中国語専攻/中国語中国文学科について
何を学ぶのか?
大学に設置されている中国語専攻/中国語中国文学科は、その名前の通り中国語や中国文学、中国文化といった中国に関することを専門的に重点的に学ぶ専攻学部学科コースです。大学によって名称はさまざまですが、基本的に外国語学部中国語専攻や文学部中国語中国文学科のように、〇〇学部中国語専攻/中国語中国文学科という形で、外国語学部や文学部の中に設置されている場合がほとんどです。また、アジア学科などのように「中国」という言葉が学科名に入っていない学部学科コースもあります。
男女比は?
男女比は女子が多い傾向にあります。というのも、中国語専攻/中国語中国文学科は基本的に外国語学部や文学部の中に設置されているからです。大学によって多少変わってきますが、多くの大学では文学部や外国語学部は他学部に比べて女子の割合が高い傾向にあります。そのため、中国語専攻/中国語中国文学科の女子率もそれに影響され高い傾向にあります。
例えば、
大阪大学外国語学部の男女比は男子38%:女子62%(2021年入学者)(大学受験パスナビ より)。
東京外国語大学言語文化学部は男子34.5%:女子65.5%(2021年在学者)(Kei-net より)。
のように、やはり女子の割合が高いです。とはいっても、大学によって違ってくるところでもありますので、気になる大学がある場合はその大学の男女比を調べてみてください。
ちなみに、私の大学の中国語専攻/中国語中国文学科でも、女子が多いです。
どのような学生が進学するのか?
中国語専攻/中国語中国文学科に進む学生は大きく2つのタイプに分かれます。
1つ目は、「中国の歴史文化が大好き」、「中国アイドル大好き」、「中国語が話せるようになりたい!」、「将来、中国語を生かして中国で仕事したい!」というような中国や中国語に興味があり、明確な目的を持って進学する「中国大好き・意識高い系タイプ」です。このタイプは本当に中国語の上達スピードが早く、卒業する頃には高いレベルで中国語を使いこなしています。
2つ目は、「中国語は簡単そうだから」「同じ漢字使ってるし余裕でしょ」「行きたい他の学科コース漏れたから仕方なく」といったような「軽視・意識低い系タイプ」です。このタイプは基本的に中国語も上達しなければ、単位も落としまくります。
このように、「中国に興味がある」「中国語を話せるようになりたい」「将来、中国で仕事がしたい」といった明確な目標を持って入ってくる学生もいれば、「なんとなく楽そうだから」といったように明確な目標を持たないで入ってくる学生もいます。
ちなみに、私の大学は、「中国大好き・意識高い系タイプ」が6〜7割で「軽視・意識低い系タイプ」3〜4割といったところでしょうか。さらに付け加えると、「軽視・意識低い系タイプ」の大多数は男子といったところです。
取れる資格は?
取れる資格としては、中国語の教員免許状や図書館司書、学芸員などが挙げられます(大学によって差異あり)。図書館司書や学芸員などは他の学科コースでも取得できるので、中国語専攻/中国語中国文学科でないといけないということはありません。しかし、中学校や高校で教員として中国語を教えるための中国語の教員免許(正式には、中学校教諭1種免許状(外国語・中国語)と高等学校教諭1種免許状(外国語・中国語))は中国語専攻/中国語中国文学科に進まないと取得が難しいです。ただ、別で教員免許を取得するための教職課程を履修しなければならないのでそこは注意してください。
卒業後の進路は?
卒業後の進路は様々です。中国語専攻/中国語中国文学科だからといって進路が絞られるということはありません。他の学部学科の学生と同じように就活して国内の企業に就職していきます。ただ、中国に留学したり、大学院に進学したり、中国系の企業に就職したりという学生もちらほらいます。
どのくらい中国語ができるようになるのか?
中国語専攻/中国語中国文学科のある大学一覧【国公立大学】
※各大学の偏差値・所在地・定員・学部学科の特徴などの情報は大学受験パスナビ(2022年度入試)と各大学のHPや資料を参照しまとめております。
お茶の水女子大学 (文教育学部 言語文化学科 中国語圏言語文化コース )
偏差値:57.5~62.5
所在地:東京都文京区大塚2-1-1(お茶の水女子大学本キャンパス)
定員:80名(言語文化学科)
特徴:文学教育学部は文学と教育の複合学部で、入学は学科単位です。2年次に各コースを選択します。中国語圏言語文化コースでは、現代語学、現代文化・文学、古典文献・語学、古典文学の4分野について学びます。専門科目では、少人数による演習の授業が多く、理想的な学習環境です。最近の傾向として、3年次に1年間の長期留学をする学生が増えてきているようです。
受験情報:大学受験パスナビ
東京外国語大学 (言語文化学部 言語文化学科)
偏差値:60.0~65.0
所在地:東京都府中市朝日町3-11-1(府中キャンパス) ・東京都文京区本郷2-14-10(本郷サテライト)
定員:335名
特徴:専攻言語は、英語やドイツ語、ポーランド語など27言語から選択します。言語文化学部に入学した学生は、第1・2年次ではおもに「世界教養プログラム」と呼ばれる3学部共通のカリキュラムで、専攻言語やその他の言語、専攻地域に関わる基礎的内容や教養科目などを学びます。3年次には、「地域コース」「超域コース」のいずれかのコースに進み、それぞれの特色を生かした専門領域について学びます。
大学HP:東京外国語大学言語文化学部概要
受験情報:大学受験パスナビ
東京都立大学 (人文社会学部 人文学科 中国文化論)
偏差値:57.5~60.0
所在地:東京都八王子市南大沢1-1(南大沢キャンパス)
定員:90名
特徴:人文学科では、人文学の基礎となる哲学、歴史、文学、文化、芸術の視点から8つの教室(哲学〈哲学・西洋古典学〉、歴史学・考古学、表象文化論、日本文化論、中国文化論、英語圏文化論、ドイツ語圏文化論、フランス語圏文化論)を設けています。中国文化論では、悠久の歴史をもつ中国を含むアジアの文化に、言語、文学、思想、芸術などの側面からさまざまな方法でアプローチしています。
受験情報:大学受験パスナビ
新潟大学 (人文学部 人文学科 言語文化学主専攻)
偏差値:52.5
所在地:新潟県新潟市西区五十嵐2の町8050番地(五十嵐キャンパス)
定員:210名
特徴:言語文化学主専攻では,日本,中国,韓国および西洋諸国(英米独仏露)の言語・文学・文化,さらに一般言語学を学びます。この言語文化研究の専門性は,国語科および外国語科の教員資格の取得,また翻訳・通訳業などはもちろん,官公庁や民間企業で活躍するためにも活かしていくことができます。
大学HP:新潟大学人文学科主専攻プログラム概要
受験情報:大学受験パスナビ
金沢大学 (人間社会学域 人文学類)
偏差値:52.5~55.0
所在地:石川県金沢市角間町(角間キャンパス)
定員:141名
特徴:人文学類は、「心理学」「現代社会・人間学」「考古学・文化資源学」「歴史学」「日本・中国言語文化学」「欧米言語文化学」「言語科学」の7つのプログラムを設けています。2年次に各プログラムに所属し、プログラム内で提示される「標準的履修モデル」を参考にしながら、興味・関心に合わせて主体的に専門の学びを設計します。「日本・中国言語文化学」では、日本・中国それぞれの言語文化について理解を深め、比較し、基本的知識を身につけます。
大学HP:金沢大学人間社会学域人文学類日本・中国言語文化学プログラム概要
受験情報:大学受験パスナビ
愛知県立大学 (外国語学部 中国学科)
偏差値:50.0~55.0
所在地:愛知県長久手市茨ケ廻間1522番3(長久手キャンパス)
定員:50名
特徴:外国語学部は、英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、中国語の5言語を専攻外国語とし、2023年度からはポルトガル語が加わります。中国学科では、少人数クラスで高度な中国語運用能力と、中国語圏に対する多角的で構造的な分析能力を養います。中国語圏に向き合い、優れた異文化理解能力と国際的な判断力を発揮することができる人材を目指していきます。
大学HP:愛知県立大学外国語学部中国学科概要
受験情報:大学受験パスナビ
大阪大学 (外国語学部 外国語学科 )
偏差値:57.5~62.5
所在地:・大阪府豊中市待兼山町(豊中キャンパス)・大阪府箕面市船場東(箕面キャンパス)
定員:580名(中国語専攻40名)
特徴:1年次の間は、豊中キャンパスで全学教育と専攻言語の教育を受け、2年次以降は箕面キャンパスに通学します。特色は一貫した語学教育で、言語の運用能力を養う授業が4年間を通して徹底的に行われます。専攻できる語学は、日本語を含めて25言語があり、英語・中国語・フランス語など広域6言語をはじめ、ビルマ語・ハンガリー語・デンマーク語など、国内ではなかなか学ぶことのできない言語も扱っています。専攻語、研究外国語を合わせると、学べる言語の数は約60言語に上ります。
中国語専攻では、中国語の授業を中心に、中国語劇、中国留学、中国語スピーチコンテスト、中国語カラオケコンテストといったプログラムがあります。また、大阪アジアン映画祭との共催で映画字幕翻訳講座に参加したり、中国語映画に字幕翻訳をつける作業なども行っています。
受験情報:大学受験パスナビ
大阪市立大学 (文学部 言語文化学科)
偏差値:60.0
所在地:大阪府大阪市住吉区杉本3-3-138(杉本キャンパス)
定員:160名
特徴:文学部は4学科15コースを擁し、多彩な学びを実現できる「小さな総合大学」です。中国語中国文学コースは言語文化学科の中に設置されており、中国語の歴史や仕組みに関する深い知識を得るとともに、近現代文学や演劇、映画などを幅広く学びます。
受験情報:大学受験パスナビ
神戸市外国語大学 (外国語学部 中国学科)
偏差値:55.0~60.0
所在地:兵庫県神戸市西区学園東町9-1(神戸市外国語大学本キャンパス)
定員:50名
特徴:中国学科では、中国語の初級段階で徹底した発音指導を行い、中・上級で「聴く・読む・話す・書く」の実践的な運用能力を養います。また、中国語教育に関しては、中国語ネイティブの教員に加え、毎年中国から2人の教員を招へいし、少人数授業でリスニングと発音指導に力を入れ、中国語の基礎を徹底的に鍛える教育を実践しています。
大学HP:神戸市外国語大学外国語学部中国学科概要
受験情報:大学受験パスナビ
九州大学 (文学部 人文学科)
偏差値:57.5
所在地:福岡県福岡市西区元岡744(伊都キャンパス)
定員:151名
特徴:文学部人文学科は、4つのコースからなり、その中にある文学コースは、国語学・国文学,中国文学,英語学・英文学,独文学,仏文学の5専門分野に分けられ、日本・中国・英米・独・仏の言語や文学を研究します。中国文学コースでは、中国語の研究や古典から現代までの,具体的かつ多様な文学作品(詩・小説・戯曲・思想的著作・批評など)を精査解読し,作品の背景をなす文化や,さらには文学そのものについて省察を行います。また、外国文学系の専門分野にはいずれもそれぞれの言語を母国語とする優秀な外国人教師が配置され,生きた外国語による授業が行われています。
大学HP:九州大学文学部人文学科概要
受験情報:大学受験パスナビ
北九州大学 (外国語学部 中国学科)
偏差値:50.0~52.5
所在地:福岡県北九州市小倉南区北方四丁目2番1号(北方キャンパス)
定員:50人
特徴:中国学科では、実践的な中国語運用能力の修得をめざし、語学教育を行うとともに、中国及び中国語圏の文化・社会・歴史についても専門的に学びます。中国語のコミュニケーション能力を養うため、少人数クラス編成で、集中的、段階的な教育システムを導入しています。また、中国語だけでなく、英語(必修)も重視し、会話、読解能力の向上を図っています。
大学HP:北九州大学外国語学部中国学科概要
受験情報:大学受験パスナビ
中国語専攻/中国語中国文学科のある大学一覧【私立大学(東日本編)】
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中国語専攻/中国語中国文学科のある大学一覧【私立大学(西日本編)】
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