中国語 上級編(中国語検定2級)

中国語“似乎”の用法について。“好像”との違いは?

今回は副詞でよく使われる重要な表現の一つ“似乎”について解説したいと思います。

“似乎”

意味・解説

“似乎”(sì hū) = ~らしい。~のようである。という意味の副詞です。

“似乎”(sì hū)と同じ意味で使われる“好像”(hǎo xiàng)

~らしい。~のようである。という表現は中国語でよく使われます。ただ、この“似乎”を使った表現は中国語でも中級レベルです。中国語の初級レベルでは、“好像”(hǎo xiàng)を使って~らしい。~のようである。と表現します。一般的な日常会話でも“好像”の方がよく使われます。

“好像”(hǎo xiàng)の例文・用法 

好像今天要下雨。

まるで今日は雨が降るみたいだ。

 

⑵他好像生气。

彼はまるで怒っているようだ。

“好像”についてはこちらの“好像”(hǎo xiàng)の用法でくわしく解説をしていますので是非目を通してみてください。

“似乎”(sì hū)の例文・用法

似乎今天要下雨。

今日は雨が降りそうだ。

⑵他似乎生气。

彼は怒ったようだ。

“好像”(hǎo xiàng)と“似乎”(sì hū)は同じ意味で使うことが出来ます。

“好像”=“似乎”と覚えてしまいましょう。

“似乎”と“好像”の違い

“好像”(hǎo xiàng)と“似乎”(sì hū)は同じ意味で使うことが出来ると言いましたが、細かい用法の違いがあります。

①“似乎”(sì hū)は比喩表現に用いることが出来ない。(“好像”は比喩表現でも可。)

⑴他长得好像小狗。

彼は子犬のようだ。

 

⑵他跑得好像马一样。

彼の走りは馬のようだ。

この2つの例文は、ともに人を動物で例えた比喩表現の文になります。これを“好像”(hǎo xiàng)ではなく、“似乎”(sì hū)に置き換えて使うことはできません

他长得似乎小狗。=×

他跑得似乎马一样。=×

 

“似乎”(sì hū)は“~似的” “~一般”などと組み合わせて使えない。(“好像”は“~似的” “~一般”などの組み合わせて呼応することができる)

好像下雨似的

まるで雨が降っているようだ。

⑵今天的好像冬天一般

今日の気温はまるで冬のようだ。

この2つの例文はともに“好像”“似的” “一般”と組み合わせることによって呼応しています。しかし、“似乎”では上のような呼応表現が出来ません。

その他の違いとして、“似乎”は書き言葉で、“好像”は話し言葉でよく使われるという特徴があります。また、“好像”は動詞と副詞の要素がありますが、“似乎”は副詞的用法しかないのも特徴です。